アセクシャルとノンセクシャルという呼び方
皆さまこんばんは。
今日は最近にわかに話題になってきたあれについて。
そう、
「ノンセクシャルって言葉使うか問題」
です。
以前この記事
でもちらっとお伝えしましたが、ノンセクシャルという言葉、日本特有のものなんですね。
海外ではロマンティックアセクシャルという・・・というかアセクシャルってまとめて言うことが多いそうです。
さて、ここからが問題。
海外の人とセクシャリティの話をするとき、「ノンセクシャル」という言葉は基本的に通じません。
なので日本でも「ノンセクシャル」という言葉をどう使っていくかということが議論されています。
そもそも海外ではなぜ「ノンセクシャル」という言葉がないのか?
ちゃんとした学術研究にあたったわけではないので、確実に正しい情報とは言えないのですが、どうやら文化の違いによるようです。
日本の恋愛って
出会う→仲良くなる→告白する→付き合う→性的な行為を行う
って感じですよね?
でも海外では
出会う→仲良くなる→性的な行為を行う→付き合う
みたいな感じが多いらしいです。
もちろん文化圏によって違いがあります。また付き合う前に行われる性的な行為の度合いも違います。
しかしですね、そうなると「ノンセクシャル」って状況自体稀になります。
ノンセクシャルの人が悩むのはだいたい「好きな人がいる」けど「セックスができない」こと。
海外だと早い段階で性行為を行うのでその人が度合いの強い「好きな人」であることは少ない、ということが予測されます。
一回やってみるか!みたいなノリでできちゃうって感じですね。で、それが上手くいったらじゃあ付き合うか!ってなって、愛してる!って進み方。
じゃあ海外に合わせて日本も「アセクシャル」という言葉に「ノンセクシャル」を内包させたほうがいいのか。
ここからは個人的な意見です。
全然「ノンセクシャル」でいいと思います。
だってめんどくさいもん。
ロマンティックアセクシャルって言うの、めんどくさいもん。
ロマンティックアセクシャルっていうの、文字数多くないですか。もうブログで文字打つのもしんどいです、ロマンティックアセクシャル。
そもそもアセクシャルとノンセクシャルって一緒くたにされること多いですけど考え方とか悩みの質が全然違うんですよ。
だから2つは明確に分けるべきで、分けるとなるとアロマンティックアセクシャルとロマンティックアセクシャルになって・・・わかりづら!
というわけで私は「ノンセクシャル」で良いと思います。海外の人に伝わらないなら都度ノンセクシャル=ロマンティックアセクシャルって説明するか、もう逆に日本の文化として受け入れてほしい。
「ノンセクシャル」が生まれること自体、日本の文化的な特性だと思います。じゃあ、もうそれでいいじゃんっていうのが私の考えですね。
とりあえず、当事者一個人の意見でした。
カミングアウトしてみた
みなさんこんばんは。
今回のお話はカミングアウトについて。
私、オフ会には何度か参加させていただいたのですが、その中で気になった話が一つ。
「カミングアウトに抵抗がある」
よく聞きます。
以前に書いたカミングアウトの話
でも言ったのですが、「カミングアウトが怖い!」って言うその世の中おかしくね!とは思うのですけど、たしかに私もあんまり積極的に言いたいことではないです。
ですけども!
言ったほうがいいです!
なぜなら楽だから!
その後の会話が楽だから!
色々隠しながら、つじつま合わせながら、相手に合わせながらしゃべるの、しんどいですよね。
なので言っちゃったほうが楽です。
というわけで皆さまのカミングアウト支援のため、私が積極的にカミングアウトして、世間がどんな反応するか調べてきました。
具体的に言うと
「聞かれたらしゃべる」から
「隙あらばしゃべる」へ変更しました。
そもそも「セックスできる?」って聞かれることないしね!
できるのが当たり前だからね!
とりあえず現在までに私がカミングアウトした人は5人です。
「セックスしたくない」的な話をしてる人ならもうちょいいますが、今回のカミングアウトは「ノンセクシャル」という言葉を使って説明することとしました。
【ひとりめ】
これは大学生の頃。
相手は同い年(同級生)の女性です。
「佐野はなんか浮いた話とかないのか!」と聞かれたときに
「好きな人いないしセックスもしたくない」って話をしました(当時はアセクシャルでした)
まあまずめっちゃびっくりされましたよね。
最初は「嘘でしょ?」って感じでした。でも根気よく説明するとなんとかわかってもらえた感じ。私男子大学生の割に女性に触れたりしなかったのでそういう意味でもあーまあこいつならそうかも・・・って理解してもらえるのが早かったのかもしれません。
最終的には「まあそういう人もいるよねー」って終わりました。
おおむね成功?
【ふたりめ】
社会人一年目、同期の女性に言いました。
状況は前と同じく「彼女とかいないの?」→「いや私ノンセクシャルなんだよね」って流れでした。
が、なんとこの方は「ノンセクシャル」という言葉を知っていたのです!
むかしゲイの人に片思いしてたとかで、セクシャルマイノリティに関する用語に詳しくなったのだと。
知ってるとすごいスムーズ!
「嘘でしょ?」とか「なにそれ?」のくだりが省けるのでとても楽!
これは大成功でしょうか。
あと「なんか確かにそんな感じする」って言われました。ノンセクシャルっぽい感じってなんだよ・・・。
【さんにんめ】
社会人二年目、大学時代の先輩に合う機会があったので言いました。
状況は結婚とかそういう話になったので、ちょっと無理やりですけど「私ノンセクシャルなんですよ」って言ってみました。
案の定帰ってくる「なにそれ」
細かく説明してもわからないだろうなーと思ったので、とりあえず「わかりやすく言うとセックスしたくない人です」って言いました。
そうして返ってきた答え。
「あーわかるわ。僕も月1くらいでいいもん」
ぜんっぜんわかってねえよ!
こちとら吐き気を伴うレベルで無理なんだよ・・・。お前の「薄い性欲」と一緒にすんな・・・。
と思いましたけど・・・まあ、相手も悪気はないので黙ってました。
ちょっと詳しく説明しようと話し続けたりもしたんですけど、あんまりわかってもらえず断念。
これは失敗でしょうか。
【よにんめ、ごにんめ】
こちらも社会人二年目(というか最近)、会社の先輩ふたりに言いました。
「GWどっかいったん?」
「東京行きましたよ」
「なにしに?」
「オフ会」
「なんの?」
正直この二人の先輩、仕事の付き合いだけで全然なんでも言い合える仲!とかではないのでさすがにちょっと迷ったんですけど、
まあ、ブログに書けるからいっか!
と思って、
「ノンセクシャルって知ってます?」
言ってみました。
はいはい当然のごとく「知らない」。
でも流石にお昼休みの白昼堂々「セックスできない人のことです」とは言えないので「ググってください」と言いました。
スマホを触る二人。
ふーんみたいな顔した後、
なんかさりげなく話題変えられました。
たぶん「あ、これあんまり触れたらあかんやつや・・・」って思われたんでしょうね。
いや全然触れてくれて良いんだけど・・・。
その後も特にノンセクの話をすることもなく。
良いか悪いか微妙だけど釈然としねえ。
なかなか難しいですね。
でもみんな引かれるとか、ひどいこと言われるとか、信じてもらえないとかそういうことはなかったです。
カミングアウトするかしないかはもちろん自由ですが、この記事が皆さんのご参考になれば嬉しいです。
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しなきゃ、ダメ?
皆さんこんばんは。
今回はセックスの重要度について。
最近色々思うところあったのでお話したいと思います。
まあ、思うところって言うのが早い話、それそんなに大事なん・・・?って話なんですけど・・・。
考えるきっかけになったのはとある2つのお話から。
一つは会社の先輩方の話で。
うちの業務形態上、3~4ヶ月に一度すごい大変な時期というのがあります。まあ納期みたいなもんですね。んで、それが終わると当然「打ち上げだー!」って流れになるわけですね。
その時飲みに行ったあと慣例として風俗に行く(らしい)です。
えぇまあそりゃね。私も当時一年目のぺーぺーなので誘われましたけどね。
全力で断りましたけど。
「嫌です」
「無理です」
「できません」
この3つをひたすらぷよぷよ連鎖の如く繰り出し続けました。
もうノリ悪いとか知らん知らん。無理なもんは無理。
幸い上司がそういうの苦手な人にある程度理解のある人だったので、なんとか難を逃れました。
なんですけど、そのときに風俗行こうって言ってた人たちが、全員彼女さんいらっしゃったんですよね。
え?彼女がいるときに他の人間と性行為に及ぶのは不貞行為ではないの?
って私は思ったわけです。(ていうか今でも思ってるんですけど)でも先輩方な~んも気にしてない。
というわけでこれおかしくね?って話を女性の友達にしたら、
真面目だね~(笑)
って言われました。
ほ~う?
どうやら恋人がいるときにお店で他人と性行為に及ぶのは良くはないけど普通の行為らしい。
もうなんか色々衝撃的でした。
そしてもう一つの話。
先日私が楽しみにしてた漫画が発売されまして 。comic.k-manga.jp
セックスレスを扱った漫画ですね。
主人公の女性がセックスをしたい側、相手の夫がセックスをしてくれない側。
主人公は夫に振り向いてもらえるよう努力したり、でもうまく行かなくて悩んだり、その時別の素敵な男性が現れたり・・・。というお話です。
個人的な感情だけでいうと「いやすればいいのに」って思っちゃうんですけどね…。
ノンセクシャルの私から言うと、だってたかだか疲れてる程度でやればできるんでしょ?
それに吐き気を伴う嫌悪感と不快感と恐怖感とかないんでしょ?って思うんですけど…。
まあ、それは置いといて。
当然主人公はセックスがしたいわけです。
夫婦だから。
愛されてる実感がほしいから。
それについてとてもとても真剣に悩むほどに。
さて、では2つの事案から何が言いたいのか?
私が気になったのはつまるところ、
普通の人にとってのセックスってなんなんだろう?
ってお話です。
人はなぜセックスをするのか。
子孫繁栄のためであればこの世に避妊具なんて存在しないでしょう。代わりに婦人体温計が馬鹿売れしてます。
最初の風俗の話からするとセックスというのはとても楽しく気持ちいい行為なんでしょう。それこそ恋人が多少嫌な思いする可能性があるとしてもその後ろめたさを補ってあまりあるほどに。
そしてセックスレスの話からすると目に見えない「愛情」を目に見えるものにする行為なんでしょう。愛してるから→セックスするのであってそれは逆にセックスするから→愛してるも成り立つという、そういう行為なんでしょう。
ここからノーマルの方お気を悪くされたらごめんなさいなんですけど、私これに気づいたとき、厄介だなぁーって思いました。
つまりですね?
セックスできない人間というのは快楽を提供できないかつ愛情表現ができないってことになるわけじゃないですか。
私の場合は
楽しくて気持ちいいからセックスしましょうって言われても無理ですってなるし、
愛されてる実感がほしいからセックスしましょうって言われてもごめんなさいってなるわけです。
なんとまあ、厄介な。
たかだかセックスできないだけなのに。
たかだか女性器に男性器をいれるのが苦手なだけなのに。
ノンセクシャルであること自体は不幸じゃないんですよ。
でも不便なんですよ。 すごく。
今回は結論としてこうしていきましょう!とかこうなったらいいですね!って話はできません。そもそもセックスしたいって感情を否定することはできないですからね。強いて言えば恋人欲しいならセックスに重要性置いてない人探しましょうねってくらいです。
ですがとりあえず私がこれ大変だなぁーって思ったことをぶちまけたかったっていう記事でした。もやもやするけど終わります!
「加害者」の方へ
皆さまこんばんは。
いつもちょっとふざけ気味ですけど、今日はちょっと真面目な話です。
今回は差別について。
普通の人にはどこか遠い世界の話ですが、セクシャルマイノリティの方々にはそれこそ常に隣にあるようなお話ですね。
私が解説するまでもなく、セクマイへの差別はこの世に溢れています。悪意のあるなしにかかわらず、傷ついたり嫌な思いをしている人が数多くいらっしゃいます。
と、ここでとりあえずこの記事を読んでほしいと思います。
全部読んで頂けると嬉しいのですけど、なげーよ!って声も聞こえてきそうなので私が要約しますと、
・Bさんはセクマイ(同性愛者・・・というかゲイ?)が気持ち悪いと思っている。
・そういう人がいるのは理解できるが心が追いついていない(本能的に気持ち悪いと思っている)
・現実にゲイの人に出会ったことがあり、そのときはごくごく普通の男性であることに驚いた(もっとオネエ系の容貌をしていると思っていた)。興味はあったが、失礼と思い、深くは聞かなかった。
・うっかり悪意なく言った言葉が炎上するのが怖い。だからといって関わらなければそれも差別になってしまう。
さて、当事者の方、非当事者の方。
どう思いましたか?
この記事、Twitterで記者の方が記事の紹介をツイートしているのですが、そこに当事者、非当事者の方からかなり多くのリプライが来ていました。
「LGBTは気持ち悪い」という人に会いました。「頭ではわかってる。心が追いつかない」「異性愛が当たり前と思っていたら突然罪人になった」「僕の方が社会的に葬られる」「ポリコレ棒が怖い」。非理解者もまたテンプレで見られがちですが「ただの差別主義者」なのでしょうか https://t.co/0u6JAFzGW7
— 原田朱美 (@haradaakm) 2018年4月5日
私も流し見したくらいですが、およそ半分の方が多かれ少なかれこの記事に「不快感」を示していました。
「差別だ」とか「理解しようとしろ」とか、まあ主に「Bさんが悪い」。ついでに「こんな記事をよく公開できたな」みたいな意見です。
私もこの記事をみて大変な憤りを感じました。
・・・とかいうことは全然なくて。
面白いなーこういう人もいるのかー。
と思いました。
大事なポイントは、このBさんはゲイの男性に出会ったときに、一つも失礼なことはしていないんですよ。
ゲイをカミングアウトされて、性的な部分に興味を持ったけれど、仕事中にそういうことを考えるのは失礼だとすら思った。
ついでに記事読むとわかるんですけどこのBさんは同性愛者の権利が認められていないことに問題意識も持っている。
ただ気持ち悪いとは思ってる。
それだけ。
私はBさんを差別主義者だとは思いません。
この人は少なくとも感情を表に出してセクマイに迷惑をかけていないからです。
むしろこの記事に「改心しろ!!」とリプライ送っている人たちのほうがよほど「怖い」と思います。その人たちのほうが差別主義者、つまり加害者になる可能性が高いと思うからです。
人の思想は自由。これは憲法で決められてる、とかではなくて、
だって誰にも迷惑かけてないじゃん。
ということだと思います。
「気持ち悪い」と思ってもいいけれど、それが言葉になって相手に伝わった瞬間初めて差別なのだと思います。
極端な話をすれば、セクマイが気持ち悪いと思っている人が100人集まって「セクシャルマイノリティなんて気持ち悪いにきまってる!」と叫んでいたとしてもそれは差別ではありません。それが防音室であれば。
セクシャルマイノリティを「気持ち悪い」と思っている人を「正しい考えに直してあげよう」と「教育」してあげるほうがよほど差別だと思います。
差別なのかどうか。
それは「思ってるだけ」なのか「実際に相手に迷惑をかけているのか」を、きちんと切り分けることだと私は思います。
記事の終わりは
どうすればいいのか、簡単にこたえは出ません。
と締めくくられます。
簡単じゃないでしょうか。
思っても言わなきゃ良いのです。
それはマジョリティもマイノリティも同じこと。マジョリティに「異性愛なんて気持ち悪い!」「よくセックスなんて気色悪い行為できるな!」と伝えるのは差別です。
どちらの方も、どうか加害者にならぬよう・・・。
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お勉強 そのニ
皆さまこんばんは。
今回は前回のお勉強の記事
に続いてお勉強第二弾です。
セクシャルマイノリティの用語と意味について一緒に学んでいきましょう。
今回のお勉強は「たまに聞くけどよくわかんねえ言葉」特集です。
①シスジェンダー、ストレート
シスジェンダーとは心と体の性が一致した人のことを言います。例えば体が男性であり、かつ男性としての性別に違和感を持っていない人はこれに当たります。
ストレートとは非同性愛者、つまり異性愛者のことを指します。
要するに「普通の人」のことを性自認がシスジェンダー、性的指向がストレートといいます。
ちなみにですけど私はシスジェンダーでストレートです。ただ来世は女性が良い。
で、なんでわざわざ「普通の人」に用語をつけてるのか、ということですね。
それはこの「普通」という表現が非常に良くないからです。「普通」の対義語、いくつかありますがぱっと思いつくのはなんでしょうか。
私が思いついたのは「異常」でした。だから「普通の人」を「普通」の性自認、「普通」の性的指向と呼ぶことはそうでない人を「異常」であると言ってしまっているようなニュアンスがあるわけです。
だから「普通の人」も種類の一つとして用語を割り当てようということですね。
ただこのブログではシスジェンダーでストレートで、更にアセクシャル、ノンセクシャルでない一般的な性的欲求のある人を「ノーマル」と呼んでいます。別にそうじゃない人を「異常」だと言いたい意図はないのですが、個人が書いてるブログですし、細かい配慮よりはわかりやすさ重視の方が良いかなと思って使ってます。まあ・・・不快に思う人がいたらごめんね。
バイセクシャルはLGBTにも入っていますから、認知度高いですね。
バイセクシャルは男性も女性も好きになれる人のことを言います。前回のおさらいになりますがこれは性的指向の一つです。性自認ではありませんよ!
じゃあパンセクシャルってなんですかというと
全性愛(ぜんせいあい)、パンセクシュアリティ(pansexuality)、オムニセクシュアリティ(omnisexuality)とは、男性/女性の性の分類に適合しない人々も含め、あらゆる人々に恋をしたり、性的願望を抱いたりすること。全性愛の性質を持っている人を全性愛者(ぜんせいあいしゃ)、パンセクシュアル(pansexual)、オムニセクシュアル(omnisexual)、パンセクという[注 1]。(Wikipedia)
全性愛!
強そう!
ということでもう男も女も関係ねえ!人類全部いけるぜ!みたいなイメージです。(誰でも見境なく好きになるわけじゃないよ!)
どういうこと?というと、
そもそも性自認は男か女か、だけではないわけです。女よりの男とか、もう男も女もないXジェンダーとか。
そういう人を好きになったとして、じゃあもうそもそも性別とか関係なくね?っていうのがパンセクシャルの考え方です。多くの人は好きになる大前提が「異性」だけど、「同性」だけ好きになる人もいて、パンセクシャルとなるともはや「性別」は条件に挙がらない、という感じでしょうか。
みたいなパターンが多いみたいですね。
③リスロマンティック
ずっと片思いしてた人がやっとこちらを向いてくれた!
・・・でもなんか気持ち悪いな。
っていうのがリスロマンティックのすっげえ大雑把な説明です。
相手に恋愛感情を感じるが、相手から恋愛感情を向けられることを望まない、もしくは必要としない。
これがよく使われている定義になります。
実際は気持ち悪い以外に怖いとか不安とか冷めたとかそういう人もいるので上の例は若干不十分ですけど、まあそんな感じ。
ただ単に好意がこちらを向くのが嫌という人もいますし、性的な意味が入ってくると嫌という人もいるみたいです。
ちなみに私はこれ女性しか見たことありません。まあそもそも男性が片思いの女性に好意を思い切り向けられることが少ないというのはあるかもしれませんが。
でも女性には意外と多いみたいですね。研究論文とかも出てました。
一番わかり易い!面白い!と思ったのは下記のブログ記事
治すべき!とかそもそもそういうもんだから治すもくそもな・・・とかはともかく、こういうのがあるんだって知っておくだけでも結構役に立つと思います。
「私あいつが好きで、たぶんあいつも私のこと好きだけどなんか気持ち悪いんだよね~」なんて普通に言ったら袋叩きにされそうです・・・でも「私たぶんリスロマンティック」って言ったらなんとなくあーそうなんだーってなりそうじゃないですか?
みんなで知識つけて世の中住みやすくしていきましょう!
上記で引用したブログ記事、筆者の名古屋みさと様(@haa_cha)に掲載許可を頂きました。
名古屋みさと様、ありがとうございました。
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アセクシャルオフ会レポ(にじいろ学校様)
皆さまこんばんは。
先日、にじいろ学校様のオフ会に参加させて頂きました。
#TRP2018 2日間本当にありがとうございました!!5日のアセクシャルオフ会ではなんと78名の方にご参加いただきました(´∀`●)!!6日のパレードでも多くの方にご参加いただき本当に嬉しかったです❣️!!これをきっかけに少しでも「恋愛をしない人もいる」ということが世間に認知されると嬉しいです😊 pic.twitter.com/b5u0Euk3Pb
— NPO法人にじいろ学校 (@niji_koou) 2018年5月7日
ので、今回はレポをお伝えしようと思います!
楽しいこと、面白いこと、興味深いこと、たくさんありました。
その一つでも伝わると嬉しいです。
個人情報保護法に基づき、この記事とその他のインターネット上の情報からでは個人を特定できないように書きますが、流石に現地にいた方でしたらある程度誰のことかわかってしまうことはあると思うので、勝手に書いてんじゃねえ!ってことがありましたら大変お手数ですがご一報ください。
①行くよ東京!
さて!5/5の朝!前日までカラオケ徹夜で「メルヘンデビュー!」
を全力で歌っていたせいで眠い上に喉死にそうになりながら、関西空港から飛行機に乗り込み!
朝早く東京についてしまったのでとりあえず上野に行き、ひとりブラタモリごっこ(散歩です)をしていたら楽しすぎてお昼ご飯を食べそこね!(お腹空いた!)
なんとか着きました!
代官山!
おしゃれ!
インスタばえ!
インスタやってません!
会場に入るとすでに半分くらいの方が到着されていました。そう、なんと40人近くの人がいるわけです。
この人達が全員アセクシャルなわけです!すげえ!
とりあえず名札とパンフと飲み物を頂き、誰か喋れそうな人いないかなーと思いながらキョロキョロ見渡してると、
・・・なんか名札に「ライフプランナー」って書いた人いる・・・。
「ライフプランナー」の意味がわからなすぎて面白そうだと思い、お話してみると今回にじいろ学校様の代表様にお呼ばれしたゲストの方だそう。
実は今回この方以外にもアセクシャル関連で活動されている方が何人かお話しに来てくださっていました。
ちなみにライフプランナーの方とは後でちゃんとお話したのでその話も書きますね。
そうこうしているうちにほぼ全員の参加者の方が到着されました。
78人。
78人です。
78人アセクシャルが集まりました。
すごくないですか?78人セクシャルマイノリティの中でさらにマイノリティとか言われてるアセクシャルが集まったんですよ!
なんかあれ、ゾンビ映画でウイルス感染が始まって10年後、人類の大半が滅びた中で一人サバイバルをしていたら突然人間の集落を見つけたみたいな。
「今までどこにいたんだ君たち!」って気持ちになりました。たぶん日本でこれだけのアセクシャルが一箇所に集まったのは初めてじゃないでしょうか。
そういうわけで始まりました、アセクシャルオフ会。いえーい。
にじいろ学校代表さんのゆるめの挨拶のあと、各人がそれぞれテーマの決められたテーブルのなかで興味のある場所につき、お話をしていきます。
喋るの疲れたらソファで休んでもOK!
私は今回4箇所のテーブルでお話させていただいたので、それぞれについて記事を書きたいと思います。
②ノンセクシャルテーブル
少ねえ。
ノンセクシャルとは、以前にも書きましたが恋愛はするけど性的なことは苦手or興味がないという人を言います。アセクシャルの人は恋愛もしません。
このとき集まったのは5~6人だった思います。いや、テーブル7つに別れてて80人弱いるんだから均等割したらそんないうほど少なくないし、そもそもノンセクシャルの人がみんなノンセクシャルテーブルに来てるわけではないんですけどね?
でももうちょっといると思ってた!
セクシャルマイノリティの中のマイノリティの中のマイノリティかよ!
でもですね、その中に、なんと!男性がいたのです!(正確に言うとFtMの方です)
私初めて男性のノンセクシャルの方にお会いできたのがすごく嬉しかったです。(ほんとは男性とか女性とか区別するのは良くないんですけどね・・・)
あ!いたー!みたいな。
思わず握手までしてもらいました。
ノンセクシャルの人はアセクシャルの人と悩んでることがちょっとだけ違います。アセクシャルの人は「恋愛感情はわからない」ということが悩みであったり不思議であったりするわけですが、ノンセクシャルの場合は「好きな人はいるけど」◯◯ができない、したくない、みたいなお話が多いです。
何個か聞いたお話を列挙しますね。
・お付き合いした経験はありますか?
テーブルの人はほぼ全員あり。でもやっぱりスキンシップが増えると厳しいということでした。
・どこまで許容できますか
ハグまではほぼ全員大丈夫。手つなぐのも厳しいという私のような人は珍しいかもしれません。キスあたりでだいたい意見が別れます。でもセックスできなくはないって人も。
・結婚願望はありますか
はっきり「ある!」という人は私以外はいませんでした。ただパートナー的な人がほしいという人はいました。
個人的には「逃げるは恥だが役に立つ」の契約結婚がすごい良さげだったのに最終的には恋もセックスもしてんじゃねえか!ってがっかりしたって話が面白かったです。
・困ることはありますか
お付き合いすると相手の人に体の関係を求められるのが…というのがやっぱり一番多いですね。
他には「彼氏いません」というと「そうなんだ!頑張って」って言われるけど別にそんな欲しいわけではないとか。
③ライフプランナーの方のテーブル
次に行ったのは冒頭でお話させて頂いたライフプランナーの方とお話できるテーブル。
ライフプランナーというのは人生全体の設計を一緒に考えましょうみたいな職業だそうです。ファイナンシャルプランナーはよく聞くと思いますが、あれは人生のお金の計画を立てましょう、そしてライフプランナーは人生の計画を立てましょうって感じです。
保険会社の方なので聞いた話をもとにこういう保険がありますって提案をしてくださるようなことを職業とされていらっしゃるそうですね。といってもその場でパンフレット渡されるとかそういうことは全くありませんでしたので、今回は営業で来てくださったわけではなさそうです。このオフ会で聞いた話からセクシャルマイノリティの需要に沿ったような商品が作れないか、会社で話し合うと仰っていました。
さて、ここで一番皆の共感を得た質問は
「女一人で生きていくことは可能ですか?」
でした。
アセクシャルの人は普通の人より結婚のハードルが高いです。
まず好きなひとができない。
彼氏ができても性的な関係は持てないか、持ちづらい。
もし結婚しなければ当然一人で生きていくことになりますから、こういった質問が出てくるのも当然です。日本では特に国の制度や社会の作り上「女性が一人で生きていく」という形がほとんど想定されていませんから。
ライフプランナーの方の答えとしては「できます」ということもなく「できません」ということもなく、「個人によります」ということでした。
じゃあ女性一人で生きていくにはどれくらいお金が必要か?
親の介護はあるか?
そもそも今仕事をしているか?
これらすべては個人ごとに違いますから、個人ごとのプランが必要です。ということらしいです。なるほど。
こういうお話のとき、必ずといっていいほど話題に上がるのは
「アセクシャル老人ホームが欲しい」
という意見です。
「孤独死は怖い。でも世間一般で言う結婚は多分難しい」
というわけで同じ考えを持った人たちで一緒に暮らしたいということですね。
簡単ではないし、私がパッと思いつくだけで問題点が5、6個見つかりますから、実現は難しいでしょう。でもいつかそういうの全部ふっとばしてそういう居場所ができるといいですね。
④アセクシャルに関する本を執筆されている方のお話
次に行ったのはアセクシャルに関する本を執筆されている方のテーブルです。
社会学的な視点からセクシャルマイノリティを研究されている方のお話を聞きに行きました。
学会では今はアセクシャルを研究されている方は非常に少ないそうです。LGBTなんかは増えてきたらしいので今後に期待ですね。
他には、学術的なアセクシャルの定義について。
学術的にはアセクシャルを定義する方法、その研究がやりたいことに依存して変わるらしいです。ただ、主な方法は2つあって、
「アセクシャルに関するサイトが使っている定義を使う」のと「アセクシャルと自認している人をアセクシャルとする」という方法があるそうです。
「アセクシャルと自認している人をアセクシャルとする」とすると条件がゆるいのでより多くの人がアセクシャルと認定されます。一方で「じゃあアセクシャルって何?」って言うとこの定義を使っても答えられません。だからアセクシャルを扱っている団体などが提示している定義を一緒に使う、という方法です。
今回出版する本の内容としてはアセクシャルの方にインタビューした内容をまとめたような、比較的読みやすい形での本になるそうです。ちなみに私も去年応募してskypeでインタビュー受けました。
この本は現在も執筆中でもうすぐ発売だそうです! 楽しみ!
⑤海外の話
最後は海外(アメリカ)のアセクシャルの方が来てくださっているテーブルに着きました。
アメリカ人の方ですが非常に日本語がお上手で・・・!すごい・・・!
アメリカではノンセクシャルという言葉は使わず、ノンセクシャルはロマンティックアセクシャルと呼ぶそうです。(日本でのアセクシャルはアロマンティックアセクシャル)
というかアメリカの文化ではそもそも好きな人だから→セックスする、って感じではなく、セックスして→相性が良ければ付き合う、という感じだそうで(アメリカでもこの辺の文化は地域によって差があるらしいですけど)そういうことなら好きだけどセックスはできないというノンセクシャルがあまり使われないのもわかる気がします。
あと一個びっくりしたのは海外のマッチングアプリ(婚活アプリみたいな?)には最近「自分はアセクシャルです」というのを登録することができるらしいです!
セクシャルマイノリティの理解度はやっぱり海外の方が一歩も二歩も進んでるなぁと感じました。
⑥ちょっとした事件
オフ会の途中ちょっと印象的なことがあったのでついでに書いときます。
ノンセクシャルテーブルで初めて男性のノンセクシャルに会って握手しました!と書きましたが、休憩時間のときになんと握手してくださった方に謝られたのです。
曰く、「触られるの気持ち悪いって知らなくて握手してしまってごめんなさい!」とのこと。
いや握手しても全然気持ち悪くないんだけどな・・・と思ったし全然大丈夫ですよ!ってお伝えもしたんですけど、なるほど確かにノンセクシャルテーブルで私「手つなぐのも無理です」って話しました。
これが非常に説明するのが難しいんですけど、こう、カップルが手をつなぐのは気持ち悪いんですけど普通に人と握手するのは全然平気なんですよね。言葉足らず・・・。
伝えるって難しいなって思いました。
以上が今回のオフ会でした。
このあと二次会に誘って頂いたので20人くらいで居酒屋に行き、色々お話させていただきました!そこで聞けたこともこれから個別に記事にしていきたい・・・。
す~ごい楽しかった!
にじいろ学校の皆様、ゲストの皆さま、私と話してくださった皆さま、ありがとうございました!
ご質問は以下のTwitterにリプライくれると答えます。
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セクマイでよかった!
皆さまこんばんは。
セクシャルマイノリティの皆様、日々お悩み多きことかと思います。
好きな人はいるけどその人がノンケだから困ってる同性愛者の方。
男らしさ、女らしさの強要にうんざりしてるトランスジェンダーの方。
「それはまだ運命の人に出会ってないだけだよ!」とか謎理論を投げつけられるアセクシャルノンセクシャルの方々・・・。
本当にお疲れ様です。
でも、一回それは置いといて。
今日は
「いやぁ~ほんと!セクマイで良かった!」
って話をしましょう!
そういうわけで会社の帰りに電車の中で「そういやセクマイで良かったことあるかな・・・」って最寄りにつくまでの15分だけで考えただけのお話を今からしようと思います!
ちなみに私はノンセクなのでノンセクで良かった話になりますよ!
①「あんなこと」平気でできる人じゃなくてよかった!
ノーマルの皆さまお気を悪くされたら本当にごめんなさい。
でも本心から思ってる。
セックスなんておよそ人間の行う行為じゃないと思ってるので、それが気持ち悪いと思ってる自分にちょっと安心してる。
セックスを楽しめる人を否定しているわけではないですよ!あくまで私はこう思うよっていうやつ。
②セクシャルマイノリティの話が聞けてよかった!
ジェンダーセックス問題って社会学と生物学と心理学かけあわせたみたいな感じじゃないですか?なので学術的な面白さをいつも感じます。
例えばリスロマンティック。この方々は「片思いはできるけど両思いは難しい」という気持ちを持っていらっしゃいます。主に「好意を向けられることに不安や嫌悪を感じる」ということらしいです。私にとってこれはとても不思議で、興味深いお話です。
でも自分がセクシャルマイノリティじゃなかったらそもそもこの分野に出会わないし、出会ってもオフ会とかちょっと行きづらいから話しづらいですね。(私はノーマルの人がオフ会来てくれてたら喜びますが・・・)
特にアセクシャルノンセクシャルってアセクシャルノンセクシャル+Xジェンダーとか、アセクシャルノンセクシャル+同性愛者とか、そういういわば「他分野」の人の話も聞けるのでとても楽しいです!
③仲間が見つかってよかった!
ありますよね。自分しか知らないマイナー漫画だと思ってたらおもいがけず近くにいた友人も実はファンだったとか。
「えー!君もあの漫画好きなん!?」
「君もなん!私あのシーンめっちゃ好きやねんけど!」
「めっちゃわかる~!」
っていうの。なんか知らんけどめっちゃ嬉しいですよね。
セクシャル「マイノリティ」ですからね。もうはなからマイノリティってついとるやんけ!って中で仲間を見つけたときの嬉しさはね、我々マイノリティの特権ですよね。
④浮気の心配がなくてよかった!
私浮気するやつめっちゃ嫌いなんですよ。
アホだから。
でもあの人たち大抵言うじゃないですか、
「迫られたから」「我慢できなかったから」
ああもう下半身に脳みそついてるアホなんだろうなって思いますけど、その点ノンセクなら迫られたら可能な限り全速力で逃げますからね。我慢ってもうそれをするほうがよほど我慢ですよ。
アホの仲間入りする心配がまったくない!素晴らしい!
はい!なんと15分で4つ見つかりましたよ!やったー!
いやぁーほんと、セクマイで良かった!
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