せっくすが気持ち悪くてできない男の話

ノンセクシャルの成人男性が言いたいことをぶちまけるブログです。

お勉強

皆様こんばんは。

 

本日はちょっとしたお勉強。

セクシャルマイノリティの用語についてお話しようと思います。

 

と言っても私はノンセクシャル当事者なだけで、大学でセクシャリティについて研究したとか、文献だの論文だの読み漁ったとかではないので、確実に正しい知識をお伝えできるわけではありません。そもそもノンセクシャルとかアセクシャルの話って研究少なすぎてまだ定義とかも曖昧だったりするそうですね。

 

ですので解説というよりは私はこういうふうに理解しているよ!という話をしていきます。間違ってたら・・・うん!ごめんなさい!

 

ではさっそく定義について・・・の前に、

 

なぜ、用語を理解しておくべきなのか

 

について。

三角関数なんて何の役に立つんだよ!」状態にならないように、まずこれを学ぶとこんな良いことがあるよ!というお話からしたいと思います。

 

良いこと、それは自分の性質を正確に伝えられたり、相手のことを正確に理解したりできることです。

例えばあなたがセクシャルマイノリティ当事者だったとします。でも自分のセクシャリティを話す時に「えーっと、なんかよくわからないけど、なんとなく恋愛感情はあるけど異性に触れたりするのは苦手で・・・」というよりは「たぶんですけどノンセクシャルっぽいです!」といったほうがスムーズに話が進みます。もちろんノンセクシャルの中でもいろいろ違いはあるので、そのへんはその後でお話しながら理解してもらうと良いです。

そして相手に「ノンセクシャルです~」って言われた時、自分と同じセクシャリティなのか違うセクシャリティなのか、あるいはその人とお話する時はどんな話をすべきか、どんな話題を避けるべきなのかについてヒントが得られます。

こういうのは特にオフ会とか多人数で顔を合わせてお話する時に役に立ちますね。知らない事自体は悪いことではないけれど、知っとくに越したことはない。

ちなみにセクシャリティに関する用語は本当に多種多様なので界隈では「バイロマンティックアセクシャルのシスジェンダー女性ヘテロセクシャルシスジェンダー男性とお付き合いしています!」みたいな会話がなされます。正直私も全然わからん!みたいなことが結構あります。

 

では実際にセクシャリティの用語をお勉強していきましょう!

と、言いたい所ですが、あまりにも多いので今回はトピックを3つに絞ります。

 

性自認と性指向について

よく間違えやすいのがこの二つです。かくいう私も最近までよく違いがわかってませんでした。

 

性自認とは

自分がどんな性なのか」をどう認識しているのか、ということです。例えば私は男性の体をしており、心も男性だと自認しています。が、いわゆる性同一性障害の方だと心と身体の性が一致していなかったりします。

「つまり自分が男と思ってるか女と思ってるかってこと?」というと、まあ・・・半分正解です。
残りの半分はXジェンダーを自認する方がいらっしゃるというところです。男でもない、女でもないとか、男であり女であるとか、必ずしも両端のどちらかに当てはまらない方もいらっしゃいますので。

 

性指向とは

性指向は「誰に対して恋愛感情を持つか(あるいは持たないか)」ということを意味します。性的指向とも言いますが性的嗜好とはちょっと違います。異性を好きになるなら異性愛者、同性を好きになるなら同性愛者、他にはバイセクシャルとかパンセクシャルとかはよく使われますね。ちなみにベルリンの壁と結婚した人もいるそうです(対物性愛というらしいです)

 

ですので自己紹介の時「私の性自認ノンセクシャルです!」というと、ん?ってなります。ノンセクシャルは「他者に恋愛感情は抱くけど性的欲求は抱かない」だから自分の性の話ではないですね。「学校どこ?」に「野球好きです!」って言ってる感じになります。

って偉そうに言ってますが私も「私の性自認ノンセクシャルです!」って言ったことあります。オフ会での話ですがその時もそれで怒られたり馬鹿にされたりは全く無かったのでご安心ください。

 

アセクシャルノンセクシャル

このブログでは最初の方に

アセクシャルは「恋愛感情なし性的欲求なし

ノンセクシャルは「恋愛感情あり性的欲求なし

みたいなふうに紹介しましたが実はこれ、まだ議論のある話になります。

そもそもノンセクシャル=「恋愛感情あり、性的欲求なし」と言われているのは日本だけみたいですね。海外ではノンセクシャルっていうと人に対して恋愛感情を抱かない人?みたいな意味になるらしいです。

海外では恋愛感情がないことをアロマンティック、性的欲求がないことをアセクシャルと言います。つまりですね、

好きな人おらんし性欲もない=アロマンティックアセクシャル

好きな人はおるけど性欲はない=ロマンティックアセクシャル

みたいな使い方をします。ただこれが全世界共通の正しい定義というわけではないのでこのブログではこれからもアロマンティックアセクシャルアセクシャル、ロマンティックアセクシャルノンセクシャルとしてお話していきます。

 

ノンセクシャルの中でも違いがある

このブログで散々「セックス気色悪い!」みたいな話をしているために「あ、ノンセクシャルってセックス無理なんだー」と思われてるかもしれませんが、それはそれで違うという話です。

セクシャリティって0か1じゃなくて、人によって全然違います。なのでどちらかというと性欲軸と恋愛感情軸のあるところでどこにいるか、というように考えたほうが良いかもしれません。

図にするとこんな感じ

f:id:sano192:20180213012229p:plain

私の場合は恋愛感情はあるので横軸は+、でも性行為は無理だから縦軸は強めのーで下の方、ということで水色の点くらいかなということです。でも定義的には右下の領域は全てノンセクシャルになります。性欲がーでなく0である、つまり「特にしたいとは思わないけどやろうと思えばできる」人もノンセクシャルになります。「私ノンセクシャルなんだよね」と言われたとしても右下の領域のどの部分にいるのかは人によりけりですので確認したほうがいいですよーってことですね。

ただ特に男性は「私ノンセクシャルです」と女性に伝えられた時は性交渉についてはかなーり慎重に聞いたほうがいいです。間違っても「一回やってみようよ!」とか言わないでね。

それから左上の領域は私も名前がわかりませんでした。恋愛感情ないけど性欲はあるって何ていうんですかね。知ってる人いたら教えてください。

 

以上、ちょっとややこしい話なので疲れたかもしれませんが、これ間違えたからと言ってめちゃくちゃ怒られるとかそういうことはないので安心してください。結局、興味ある人がそれぞれ地道に勉強していくのが一番いいのかなと思います。(理解しようとしないのは良くないですけど・・・)

最近はセクシャリティについての本や漫画が増えてきましたので、そちらをあたるのも良いと思います。わたし自身もまだまだ未熟者。勉強して色々な人と理解し合えるように頑張ろうと思います。

 

ご質問は以下のTwitterにリプライくれると答えます。

あとこれ間違ってるよ!とかあれば・・・

佐野 (@sano192) | Twitter