せっくすが気持ち悪くてできない男の話

ノンセクシャルの成人男性が言いたいことをぶちまけるブログです。

お悩み相談:パートナーはスキンシップができない人でした。

実に2年に渡り放置してきたこのブログですが、なんと質問箱のほうにご質問を頂いたので、回答をさせていただきます。

 

【質問】

こんにちは。長文失礼いたします。

ロマンティック・アセクシュアルの付き合って4年目の彼氏がいる23歳ランと申します。 周りになかなか言う事ができないため、この場で相談させてください。

この間「スキンシップ(手をつなぐ・ハグ・性行為)をしたいと思わない、好きな相手であっても触られない」とはっきり言われました。

今までそういったスキンシップを多くしていたので正直戸惑いが隠しきれません。 (触られるのは嫌だけど、自分からは触るのは大丈夫らしい)

私自身がスキンシップとるのが好きだと伝えていたので、今までずっと付き合わせていたかと思うと罪悪感と自分への嫌悪で潰れそうになってしまいます・・・。

一緒にいたいと思う反面、そういった行為がで きないことへの不満や寂しさ・風俗など私以外とはしたいと思っていることが辛く、今後どのように付き合っていけばいいか悩んでいます。

まとまりのない文章になってしまいごめんなさい。

なにかアドバイスいただければ嬉しいです。

 

【回答】

ランさん、ブログ読んでくださり、また、ご質問をいただきありがとうございます。

 

まずはじめに、スキンシップを今まで取っていたこと、付き合わせていたことに罪悪感や嫌悪感を感じているということですが、これは全く感じる必要がないことです。

例えばですね、ランさんが毎日卵焼きを彼に作ってあげていたとして、更にそれが4年くらい続いていたとして、ある日彼が

「ところで俺、卵嫌いなんだよね」

って言ったとします。

 

どう思いますか?ああ申し訳ないことしたなと思いますか?

 

いやもっとはよ言えよ。

って思いませんか?

 

少なくとも私は思います。思いますし、それについて罪悪感なんて一ミリも感じません。

つまりですね、彼氏だろうが家族だろうが言われなきゃわからないわけです。だからランさんは何も悪くありません。何も悪くないことに罪悪感を感じる必要はありません。

なぜか性的なこと、あるいはいわゆる恋人らしいことになると「ああ無理させてたんだ」「我慢させてたんだ」と申し訳なく感じてしまうことはありますが、これはもうしょうがないこと、どうしようもなかったことなのだと考えてください。繰り返しますが、あなたは何も悪くありません。

 

じゃあなんで彼氏さんは今になってスキンシップが苦手だと伝えたのか。というより、なぜ今まで嫌なはずのことを我慢していたのか。

それはもちろんランさんが大切だったからなのだと思います。相手の喜ぶことをできるだけしてあげたいと思うのは普通のことのようですが、イコール簡単なことではありません。

だけれども、どうしても限界が来てしまった、あるいはこの先何十年と一緒にいるのなら今言わないとだめだと思ったのかもしれませんが、それを伝えるという決断を彼氏さんはされたわけです。とても勇気のいることだったと思います。

彼氏さんのことを私は知りませんが、ご質問の文章だけ見れば、とても誠実な良い彼氏さんだと思います。

 

さて、ここからランさんには選択肢がいくつかあります。

 

一つはこのまま付き合い続けること。

ランさんはスキンシップを取れない、というつらい気持ちはあると思いますが、それを差し引いても一緒にいたいという気持ちが勝るのであれば良い選択です。それに歳を重ねればスキンシップや性的な関わりというものがランさん自身必要なくなるかもしれません。

 

二つ目は別れてしまうこと。

これも悪いことではありません。特に女性については性行為というのは自分から求めるものではないとか、恥ずかしいことであるとか、そういったように考えている人も多いですが、それがどれくらい重要かということは人によって全く違い、また軽視されることでもありません。

彼と別れてしまって別のパートナーを探したり、あるいは一人の人生を選ぶのは尊重されるべき立派な選択です。

 

そして三つ目は保留にしてしまうこと。

どうしたらいいか、決めてしまわずになんとなくダラダラと今の状態を維持してしまうということです。

これからも付き合い続ける覚悟は持たず、かといってすっぱり別れてしまうという選択はせず、どうしようかなーと選択肢だけ持ち続けておくことです。

なんだかはっきりせず、悪いことをしているようですが、すぐに決断をして失敗したり、後悔したりするよりはよっぽど良いことです。

もちろん相手のあることですし、現実的には年齢が上がるということで選択肢が狭まることは人生においていくつかあるので、ずーっと続けるわけにはいきませんが、しばらく置いておく、というのも選択肢の一つであるということは忘れないようにしてください。

 

どんな選択をするのもランさんの自由ですし、どれを選んでも間違いではありません。

ただ、可能な限り考えて、二人で悩んで、納得のいく方へ進んでいただけたら嬉しいなと思います。

アセクシャルっぽい漫画が・・・!

まあとりあえず読んでくれ・・・。

 

comic-polaris.jp

 

直接アセクシャルって単語は出てこないですがアセクシャルっぽい漫画があったので紹介します。個人的にはすごく好きでした。

 

わからない同士で「わからないよねー」ってお話するの楽しいんですよね・・・・。

おもしろいと思ったらツイートボタンとかなんやらありますので拡散してきましょう!!!

 

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アセクシャル漫画が!!

まあとりあえず読んでくれ・・・。

shonenjumpplus.com

 

個人的にはとてもおもしろかったです。

特に当事者にとっては賛否両論あるかもしれませんが。

 

最近はアセクシャルを扱う漫画やコンテンツが増えてきて嬉しい限りです。

もし面白いと思った人がいたらTwitterなどで拡散しましょうねー。

「人間は生物学上種の保存をしなければならず、LGBTはそれに背く」という意見が間違っていることをきちんと説明する。

皆様こんばんは。

 

本日2021/5/20、自民党内で「LGBTなど性的少数者に対する理解増進に向けた法案」の審査が行われ、法案に反対する意見が多数を占めた、とのことでした。

 

news.yahoo.co.jp

 

具体的には法案の目的として

性的指向および性自認を理由とする差別は許されない」

 というものがありましたが、出席した議員から

「法を盾に裁判が乱発する」

「道徳的にLGBTは認められない」

「人間は生物学上、種の保存をしなければならず、LGBTはそれに背くもの」

との発言が出たとのことです。

現状これらを理由に性的指向および性自認を理由とする差別は許されてもしょうがない」という状態が国レベルで放置される方向に進んでいるわけです。

 

こちらについてはちょっとイライラしすぎてTwitterにバチクソ暴言を吐いたりしていました。ここに書くのはさすがにどうかと思うので書かないよ!!!

実際私のTwitterタイムラインなどを見ると概ね似たような意見が多かったです。つまりみーんなめちゃくちゃ怒ってました。

 

が、

 

ひたすら暴言ばかり吐いてると

自民党が「なんか気持ち悪いからだめ」を言い換えてるのとあまり変わらないじゃん」

「どっちも結局気持ちの問題じゃん」

「お互い不毛だな」

で終わってしまいます。(というような意見をTwitterで見かけました)

 

まあ、それはそう

 

と思いました。ので、

 

この問題についてあまり関心がない人、または自民党側の意見に賛成な人に向けて、どこが問題点なのか、私が思っていることを感情論なしできちんと説明しようと思います。

 

 

実はこの前に法案の内容についても議論はあるようですが今回はそこにはつっこまないようにします。もっと知りたい人は以下の記事をごらんください。

mainichi.jp

 

というわけで今回は出席議員の発言が間違っている、というところにフォーカスして説明しましょう。

では順番に見ていきましょう。

・「法を盾に裁判が乱発する」

はい。

どこが問題ですか?

まずこの意見が正しいかどうかは実際に法案が成立しないとわかりません。法案が成立することで裁判件数が有意に増加するかは不明です。

では、仮に乱発したとしましょう。

なにか問題があるでしょうか。

弁護士や裁判所の負担が増えるからでしょうか。法務を職務とする人々に法務の仕事が増えることが問題とおっしゃっているのでしょうか。

私は裁判が乱発することが問題だとは思いません。そもそも立法を行うか検討するにあたって「裁判が乱発するから駄目」というのは反対意見になっていないのではないでしょうか。

他に「裁判が乱発する」ことのデメリットがわかりませんでした。何か他にあればコメントしてください。

 

・「道徳的にLGBTは認められない」

「道徳的に考えると」→「LGBTは認められない」

という主張です。

まず道徳とは

人々が、善悪をわきまえて正しい行為をなすために、守り従わねばならない規範の総体。外面的・物理的強制を伴う法律と異なり、自発的に正しい行為へと促す内面的原理として働く。

という意味だそうです。

おそらくですが道徳的に認められないというのはつまり善悪をわきまえてない行為、悪の行為だという意味だと思います。

ですがLGBTは悪ではありません。故に道徳的に認められないという主張は誤りです。

LGBTが悪でない」ことはまず「LGBTがなにかしら悪になる理由が一つも見当たらない」ので自明として扱います。ここに反論がある人はコメントしてください。

 

・「人間は生物学上、種の保存をしなければならず、LGBTはそれに背くもの」

「人間は生物学上、種の保存をしなければならない」→「LGBTはそれに背く」→「故に法案は認められない」

という主張です。

まず前半「人間は生物学上、種の保存をしなければならない」ここから間違っています。

生物学は生命現象を解き明かすという学問であり、種の保存を目的としている学問ではありません。生物学上種の保存をしなければならないという主張は意味不明です。

おそらくですが「生物学上」というよりは「生物は種の保存をしなければならないから」ということを言いたかったのだと思いますが、これも間違いです。

「生物は種の保存をしなければならない」=「生物の目的は種の存続である」という主張がよく見られますがこの主張には特に根拠がありません。

そもそも生まれた瞬間から「種の存続」を目標として生きている人は少ないと思います。他の動物でも植物でも「種の存続」を目標として生きていることはないと思います。生殖行為について快楽を得られるシステムになっていて、結果としてそれが種の存続につながっているということはあるかもしれませんが、「種の存続」自体を目標として生きていることを示す具体的な実験や証拠は(私の知る限りですが)一切ありません。

もちろん人の中には一部いるとは思います。しかしそれを絶対的に正しいこととして他者に強要するのはおかしいです。

もう少し小さく解釈して「日本は少子高齢化社会なのでこれ以上子供が減るような政策は認められない」から反対だと主張しているかもしれませんが、これも論理がおかしいです。

仮にこの法案が通らず「性的指向および性自認を理由とする差別は許される」状態を国が容認したとしても、そこから人口が増えるロジックがありません。

LGBTに働きかけて人口を増やすためには、LGBTの人の中で本来であれば子供を望まない人に無理やり子供を作らせる法案を作って始めてロジックが成り立ちます。具体的に言うと同性愛者を無理やり妊娠させるとかですかね。

しかしそれは基本的人権に反するのが明確です。もし仮にこの法案を通さないのは今後そういった法案をつくるためだ、というならそれも立法府の行いとして正しくないです。

以上よりどう解釈してもこれは正当な反対理由になりません。

そして後半「LGBTは種の保存に背く」も間違いです。

まずLGBTの中にも子供がいたり、里親制度を使って子供を育てている人もいます。その人々は少なくとも人類という種を後世に残すことをしています。故にLGBTが種の保存に背いているという意見は明確に間違っています。

 

以上、「なんか気持ち悪いから駄目」に対する根拠を持った反論です。

 

LGBTに限らずセクシャルマイノリティの人々は差別含め本当にいろいろなところで困りごとがあります。それを現在国は放置しており、あまつさえそれを是正する法案すら明確な理由なく廃案にしようとしています。これは残酷で最低な行いであり、今すぐにでも是正されるべき問題だと私は考えます。

 

賛成意見だけでなく反対意見も絶賛募集中です。こちらのコメント欄、Twitter、質問箱などにお寄せください。

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相談:自分がノンセクシャルなのか悩んでいます。

みなさまこんばんは。

 

今回も質問箱の方にご相談を頂いたのでそちらのお話を。

 

【内容】

はじめまして。ブログ拝見しました。
18歳の大学生(女)なのですが、ノンセクシャルなのかと悩んでいます。キス以上のことをしたいと思いませんし、できる気もしません。
ただ、年齢的にもまだ興味がないだけなのかとも思ったりします。
何かアドバイスいただけたら幸いです。 

 

【お答え】

ご質問いただきありがとうございます。

また、ブログも見ていただきありがとうございます。

 

結論から申し上げますとセクシャリティがなんなのかというのは、

 

ぶっちゃけどうでもいい話です。

 

と、これだけ書くと は?こっちは悩んでんだよ真面目に答えろや!!! ってなると思うので詳しく説明いたします。

 

そもそもですね、大前提としてセクシャリティは変更可能」です。

つまりご質問者様が今日「私はノンセクシャル!」と思ったとします。

そして次の日、めちゃくちゃそういうことをしたくなった、つまり「ノンセクシャル」ではない人が持つ気持ちを持ったとします。

その時点で「あ、私ノンセクシャルじゃねえわ」と、「ノンセクシャル」というラベルを剥がして放り投げても良いのです。

 

ノンセクシャル」は病気ではなく治療が必要なわけでもないので、そのラベルを使ったほうが生きやすいのであれば使えばいいし、別にそうでないなら「現状キス以上のことをしたいと思わないけど別にノンセクシャルというわけではない」というふうに考えていてもいいと思います。

 

年齢的にまだ興味がないだけかもしれない。確かにそうかもしれません。

じゃあその年齢になったとき、つまり、ある程度年を重ねてそういうことがしたくなったときに「ノンセクシャル」ラベルを剥がしてしまえばいいと思います。「とりあえず今は」ノンセクシャル「今後そうじゃなくなったら」ノンセクシャルではないと自認を変えるということです。

ちなみにですが私が今まで出会ったアセクシャルノンセクシャルの人は生まれてこの方一度もそういう気持ちにならなかったという人が多いので、「まだ○○ちゃんは若いから」理論はたぶんほとんどの人に当てはまらないんじゃないかなと思っています。(これはちゃんとした研究ではなく私の想像ですが・・・)

 

で、「とりあえずノンセクシャル」というラベルを自分に貼っておくと何かいいことがあるのかというと。

 

恋愛方面の話題で誰かと話が合わなかったとき、

「まあ私ノンセクシャルだし」

で納得できるので悩みが減ります。

 

他の人と話が合わない、そして「えー絶対変だよー(笑)」とか言われると私が間違ってるのかな・・・って思いますよね。ここで自分に貼っているラベルを見て「まあ、私、ノンセクシャルだしな」って思うとその悩みが一瞬で解決します。ついでに他にも同じラベル貼ってる人がいっぱいいるので自分が変なわけではないということを認識できます。

 

ここまでが正論の話です。

たぶんご質問者様はこれくらいのことわかってるだろうなーと思いながら書いてました。

 

ここからは現実的な話です。

仮に「現状ノンセクシャルというラベルを選んだとします。

そのことを周りに伝えるかどうかはしっかりと考えたほうがいいという話をします。

 

ご質問様は18歳大学生(女)ということですので、おそらく大学入学したてでしょうか。

大学に入ると「男女の話」がめちゃくちゃ増えます。誰と誰が付き合ってる、誰と誰がヤッてるなどなど・・・。入っているサークルや部活動にもよりますが、だいたいその中の人間は何人かは恋人がいたり、コミュニティー内で交際しています。

で、当然周りから悪意なく聞かれます。「恋人いるの?」「好きな人いるの?」ひどいときには「経験あるの?」。

何もあなたに恋人がいないのを確認して交際したい人だけでなく、ただ単に色恋の話が好きな人などもひたすら恋愛の話を振ってきます。

 

めんどくせぇーなーーーーーーー

 

って思うでしょう。

 

ここで「私実はノンセクシャルで・・・」というと、「なにそれ?」となり、こちらが懇切丁寧に説明すると「こいつ中二病か?」と一定数の人間から思われます。

まあそこまで思わなくても10代~20代前半でノンセクシャルという概念をきちんと理解して適切な距離を保ってくれる人間は稀でしょう。

ですのでもし伝えるとしてもきちんと理解して、かつアホどもにべらべら喋らなそうな(アウティングといいます)信用できる友人だけに伝えるのが無難だと思います。

 

ノンセクシャルのお話がしたい、聞きたい場合はネット上にたくさんいらっしゃるのでTwitterなんかで「アセクシャル」「ノンセクシャル」で検索してみると良いと思います。今は難しいですがオフ会なんかも参加してみると楽しいと思います(だいたいのオフ会では「ノンセクシャルかもしれないけどわからない」という人の参加を歓迎しており、また自認のはっきりしていない参加者は非常に多いです)

 

いや私周りにどう思われるかはどうでもいいし、それでわけわからんこと思う奴なら別に関わらねえからいいわ と思うのであれば周りにバンバン話すのもありだと思います(私はこっちのタイプです)。良いこととしてほとんどの「ヤリたいだけの人間」が近寄らなくなります。

 

まとめると

セクシャリティはいつでも変更可能!好きな方を選ぼう!

・「ノンセクシャル」自認するといいことがあるよ!

・でも周りに言うかは慎重に!

という感じでした。

 

楽しい大学生ライフを!

 

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相談:パートナーがノンセクシャルでした・・・。

みなさまこんばんは。

 

今回は質問箱の方にご相談を頂いたのでそちらのお話を。

 

【内容】

こんばんは。28歳うさぎと申します。
男性のノンセクシャル、性嫌悪について調べていたらたどりつきました。
実は2年付き合っている私の彼氏36歳が、実はセックスに嫌悪感があり、汚い、気持ち悪いと思い出来ない、と言われてしまいました。
結婚を考えていたので、どうしていいかわからなくて、気持ちもわかってあげられないけどだいぶ辛かったろうし、けど私の思いもあって、たどりつきました。
何か言えるアドバイスがあれば教えて下さい・・・。
よろしくお願いします。

 

【お答え】

うさぎさん
ご質問いただきありがとうございます。

 

彼氏さんが性嫌悪のあるアセクシャル(ノンセクシャル)の方だった。どうしていいか悩んでいる・・・。というご質問ですね。

 

これはうさぎさんに限った話ではないですが、私の質問箱、実はたどり着くのがめちゃくちゃ大変です。
ツイッターなどから直接来るのは難しいので、おそらくブログから質問箱を見つけていただいていると思います。


ですが、このブログは例えばgoogle「セックス 気持ち悪い」などで検索しても検索順位が低すぎるんですね。

早い話、このブログは検索したとき出てくるのが後ろの方になりすぎて、普通たどり着かないんです。
なので、ゼルダの伝説のダンジョン並みにネットを徘徊した人だけが、私のブログを見つけ、質問箱に質問をくださります。


これはあくまで私の憶測ですが、うさぎさんはそれだけ彼氏さんのこと、彼氏さんとの関係のことを真剣に考えて、悩んで、調べて、理解しようとしていたのだろうと思いました。とても素敵な人だと思います。

 

さて、お悩みの方ですが、私がうさぎさんに別れた方がいい!とか、辛いのは彼氏さんの方なのだからあなたが我慢したほうがいい!とか伝えることは間違っていると思うので、うさぎさんが彼氏さんと今後どうしていくか、ということを考えるにあたって考慮したほうがいいと思うポイントを2つ、お伝えさせていただきます。

 

1. 性行為はとても大切なことである。

 

タイトルがこんなブログ書いてるやつがよく言うなって感じですね。でもこれは非常に大事なことです。


非常に残念なことですが、アセクシャルの界隈では極稀に性行為を軽視している人がいます。蔑視といってもいいかもしれません。


3大欲求とはいいますがそもそもやらなくても死ぬことではなく、避妊を行う性行為は一見「気持ちいいから」という非常に動物的な理由しか見いだせない行為にも見えます。

 

ですが、性行為自体は単純に気持ちいいということの他に、愛を確かめるとか、相手のしてほしいことをしてあげるとか、様々な意味を持ちます。めちゃくちゃ気持ちいいからセックスができない人生なんて信じられない!という人も多々おります。もし今後お子さんがほしいと考えているのであればそれも問題でしょう。体外受精などの選択肢を提示すること自体はできても「普通でない方法を使う」ことはすなわち「苦労することになる」ということです。


なので誰に何を言われようが、うさぎさんの中で「性行為の位置付け」無理に貶めないでほしいということが1つ目。

 

うさぎさんが例え気持ちいいことがしたいだけの理由であったとしても、性行為が大事なことだと思っているのであれば、「性行為ができないことが辛い」という理由だけで彼氏さんとの今後の関係を見つめ直すということは決して間違っていることではありません。


これは逆もしかりです。うさぎさんの周りの人に相談した場合、もしかしたら「28歳で今後セックスができないなんてありえない!別れるべき!」という人がいるかもしれません。ですが性行為は交際であったり、結婚生活であったりのごく一部です。仮にパートナーと死ぬまで添い遂げたとして、性行為を行っている時間というのは一緒にいる時間の1%にも満たない時間になると思います。性行為ができないということが例えマイナスの要素であったとしても、他の要素でプラスに成るならば彼氏さんと一緒にいることは十分に意味のあることだと思います。

 

2. 0か100かにしない。


私は彼氏さんの気持ちが非常によくわかります。

 

とはぜんっぜん言えません。

 

むしろ小指の先くらいもわかりませんというほうが正しいでしょうし、2年もお付き合いしているうさぎさんのほうがよほどよくわかることでしょう。


アセクシャル(ノンセクシャル)と一言でいってもその中身はひとそれぞれ全く違います。

性嫌悪があるかどうか、あるとしてどの程度なのか。セックスはできないけどキスはできるのか、ハグはできるのか、むしろハグはしたいのか、あるいは手をつなぐのも苦痛なのか・・・。


もしかしたら彼氏さんはセックスに嫌悪感があるけれども、1ヶ月に一回くらいなら我慢できるかもしれません。

セックスはできないけれどハグはしたいかもしれません。


しかし、それはどうやったらわかるでしょうか。

 

話しましょう。

 

パートナーだろうが家族だろうが他人だろうが自分以外の人間が何を考えているかなんて会話しないとわかりません。

なにができるのか、なにができないのか、どうやったら今後もより良い関係を築けるのか、あるいは別々に生きていくのが二人のためなのか・・・。

とにかくお互いに話をして、すり合わせて、それで結論を出してほしいと思います。これが2つ目です。


もしここで「話ができない人」であったのなら、私の個人的な意見としてですが、その人と何十年も一緒にいるのは難しいと思います(これは性嫌悪とかアセクシャルとか関係なくです)

 

今後どのような選択肢を選んだとしても、うさぎさんが幸せになれることを願っています。

 

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④好きじゃない人と付き合ってる話。【どんな気持ち?】

皆様こんばんは。

今回も前回の続きで、彼女様とのお話です。

 

さて、前回無事に初デートで聞きたいことをしこたま聞けて満足した私でした。

今回は「恋愛も性欲も抜きで付き合うってどういう気持ちなの?」という話をしていこうと思います。

 

ちなみに現在これを書いてる時点で交際8ヶ月くらいになりますが、ここに至るまでも私の中でかなり相手に対する気持ちは変わっていきました。

ですがことここに至っても彼女のことが恋愛的に好きですか?と聞かれたらうーん????というような答えです。

 

一番はじめから振り返りましょう。

 

私が初めて彼女に出会った時感じていたのはなにか。

おそらく友情に近いものだったと思います。当然マッチングアプリを介して会っているわけですから、恋愛ないし結婚したいと思えるような人か?というような視点はありましたし、そういう意味では純粋な友情と呼べるものではなかったかもしれませんが。

 

しかしじゃあ相手のことが恋愛的に好きか?好きになれそうか?ということはそもそも考えていませんでした。

というのも私は交際や結婚に関しては恋愛感情というものを重視していませんでした。

いや、重視していなかった・・・というのはあまり正確ではありません。

 

どーでも良かったのです。

 

以前にも当ブログで書きましたとおり、

nonseku.hatenablog.com

好きな人と結婚する!ということについてはまったくこだわりがありませんでした。

まあ、恋愛感情があれば便利かなー、くらいです。

 

そういうわけなので付き合う前はそもそも恋愛感情なんてあるわけがないし、告白する瞬間もその感情はなく、その感情がないことも伝えました。

 

ですがお付き合いを初めて、色々なところへ行ったり、色々な話をする中で、より素敵な人だなぁと思ったり、大事にしたいなぁと思うことは多くなりました。簡潔に言うと私の中で彼女の存在が大きくなった、というのが適切な表現でしょう。

しかしやはりそれは恋愛と言えるものにはなりませんでした。

 

と、今まで恋愛じゃないよと散々言っていますがそもそも、

 

私は何を根拠として恋愛感情がないと言っているのでしょうか。

 

私は彼女を大事に思っています。

それはもう世界で一番大事な人だと思っています。

彼女が喜べば喜ぶし、悲しければ悲しいと思います。

少なくとも私は一生を共に過ごしたいと思います。

でも恋愛感情じゃないんですよ?

 

いやそれはもうお前大好きだろ。

お前ベタぼれだろ。

 

と、仰る方はおそらく多いと思います。

私も言ってることは十分わかります。

そういえばそんなアニメ(漫画)ありましたね。

rikekoi.com

 

じゃあ私が何を持って恋愛感情ではないと言っているかというと?

過去に私が体験した「たぶんこれが恋愛感情」の気持ちを彼女に対して持っていないから、私はこれが恋愛感情でないと言っています。

 

それを言葉で形容するのは非常に難しく、正しい表現もわかりません。

以前に当ブログでは「好きって何?」という記事も書きました。

nonseku.hatenablog.com

この中で私は最終的な結論として「一歩踏み込んだ関係になりたい」という感情ではないかと結論づけています。

一歩踏み込んだ関係になりたいというのは彼女に対しても同じだったかもしれません。お付き合いをしたい!と思ったわけですからね。

 

しかしそのときに感じた感情自体は彼女に対して感じていません。だから私は恋愛感情ではないという言い方をしています。

 

いや待て待て・・・。

 

そもそもそれは正しい解釈だと言えるでしょうか?

 

というのはそもそも「恋愛感情」というもの自体の定義が非常に曖昧なわけです。

 

私はかつて「恋愛感情」を体験した、と「思い込んでいる」が、それは「恋愛感情」ではなく、真の「恋愛感情」は現在彼女に感じているものである。

以前に「恋愛感情」だと解釈したものがそもそも「恋愛感情」ではなかったのではないか?

 

という解釈も不可能ではありません。

 

とそんなことを考えることもあったんですけど、結論から言うと今はどうでもいいなーと思っています。

私自身もともと恋愛感情をそこまで重視しているわけではないし、彼女から愛されたいと思っているわけでもありません。

恋愛的に好きだから付き合ってるわけでもないし、恋愛感情で繋がっている関係でもありません。めっちゃ嫌なこともあるけど好きだから我慢してる!とかそんなこともありません。

 

---ここからは差別的な記載をしますので普通に恋愛感情ありきで交際ないし結婚されている方には不快な思いをさせるかもしれません---

 

そもそも好きだから!だけで関係成り立たせるのめっちゃ危険じゃないですか?

恋人のこことこことここが嫌だけど、でも好きだから・・・!っていうやつ。

 

そのどこから湧いているか不明の石油みたいな恋愛感情に頼ってるということは、それがある日突然湧いてこなくなったら即刻終了じゃないでしょうか。その時別れるという選択肢を取れるならまだ良いですがなんらかの理由でもう関係を切れなければ不幸まっしぐらでは!?

 

と、いうようなことを個人的には感じています。

 

と、いうわけで結論として間違っている可能性はあるけども、そもそもそれはあまり気にしないことにしました!

論文書くわけじゃないし厳密性には欠けているけどまあ!いいか!で終わらせることにしたのです。

 

でもひとつだけ、付き合ってたぶん半年くらい経ったときに決めたことがあります。

 

「好き」という言葉を使ってもよいことにしました。

 

それまでは「好き」という言葉を避けていました。

それはもちろん、恋愛ではないからです。

 

恋愛感情ではないのに「好き」という言葉を使うことは誤解を生むかもしれない、そもそも言葉として正しくないのではないか?と思ったのでそれを意図的に使わなかったのです。

 

でもですね、

ずるくないですか?

 

恋愛感情がある人間だけが「好き」と伝えていいだなんて!

 

そもそも「家族愛」だって「好き」のはずです。

「友達」にだって「好き」と伝えることはあるでしょう。

アセクシャルだけが使ってはいけない、恋人に伝えていけないわけがない!!

 

と、考えたので、今は身勝手に「好き」と伝えています。

 

これはもちろん私の意見なので同じくアセクシャルの皆様が同じようにする必要があるとは思っていません。

 

でもまあ、個人的な体験としては、一回使ってみると割と気分良くてすっきりしました。なんだかストンと落ちる感じ。おすすめです。

 

今回のお話は以上です。

引き続きなにかご質問等あればお気軽にどうぞー。

(今の所質問箱に頂くことが多いです・・・皆様ありがとうございます!)

 

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