Xジェンダーって、なーにー?
皆様こんばんは。
あなたは男性ですか?女性ですか?
あ、Xジェンダーの方でしたか。なるほどなるほど。
(・・・よくわかんねえな・・・)
っていうことがよくあったのでとある本を買ってきました。
Xジェンダーって何?―日本における多様な性のあり方
入門書を謳っている本で、そこまで学術サイドに寄っておらず難解ではないですが、説明は根拠を持ってきちんとしてくれているのでなかなか面白かったです。
とか言っても大半の人はたぶん買わねえし読まねえと思うから!
私がこのブログでざっっっくり説明するわ!
というわけで本日はXジェンダーについてなんとなくわかった(ような気がする)状態になれるように解説をしていきます。
本の中ではXジェンダーの悩みの一つとして「周りに理解してもらえない」というものがあったので、この記事を書くことで理解が広まればいいなというのが主な目的です。
そして自分が面白いと思ったことって誰かに喋りたくなるよねっていうのが本当の目的です。つまり自己満足!
解説の前にセクシャルマイノリティ語るときにお約束のやつなんですけど
個人によって違います、ここに書いていることが全てではありません。
と
言葉の定義などはあくまでよく使われるものなので絶対にこれが正しいということではありません。
ということを書いておきます。免責事項。簡単じゃないですね何事も。
さてXジェンダーについて、全くの初耳ですという人はこのブログまでたどり着いた人には少ないと思いますが、一応雑多に説明すると、「男」か「女」のどちらかで表せないような性自認を言います。
「男と女両方ある」とか「男でもあり女でもある」とか「男とか女とかそういうのじゃない」とかそういう感じです。これはあくまで例ですが。
わかりましたか?
わからなくないですか!!!???
シスジェンダー(身体の性と心の性が一致している人)には非常に難しい感覚だと思います。私もシスジェンダーですがそもそも心の性という感覚がよくわかりませんでした。
では例え話をひとつ。
ある朝、あなたが男だったら女(都会に憧れる高校生)、女だったら男(バイト先の先輩に片思い中の高校生)に
「もしかして」「私達」
「「入れ替わってるーーーー!!!!」」
したとしましょう。
その時、あなたは自分の性が変わったと感じるでしょうか?
なるほど身体は確かに変わっている。
しかし「お前今から女(男)な」って言われたら違和感がありませんか?
これが心の性という感覚だそうです。(私も残念ながら入れ替わったことはないのでちゃんとはわかりませんが)
性同一性障害(最近「性別違和」という言葉に変わりましたがわかりやすさを重視してこちらを使用します)の方だと例えば、
男性の身体の方がスカートに憧れていたとか、
女性の身体の方が仮面ライダー大好きだったとか、
そういうエピソードも出てきますがあれはあくまでその人が気づくきっかけになったという程度の話でしかありません。シスジェンダーの人でも通常異性が好む趣味を持つ人はたくさんいますからね。
一般に異性が好むものを好き=心の性が身体と一致しない
というのは誤解です。
さて、この心の性が従来の「男」「女」に当てはまらない人をXジェンダーと呼びます。
特に身体的性別が男性の人をMtX、女性の人をFtXと呼ぶこともあります。(Male to X、FeMale to Xの意味です)
更にXジェンダーはいくつかに分類されます。
①両性
「男でも女でもある」という状態を言います。
心のなかに男と女がある、けれどそれらは独立して存在する。という状態です。
なかには男が3、女が7くらいとかそういった強さの違いがある方もいらっしゃいます。
②不定性
「男だったり女だったりする」という状態を言います。
日によって違ったり、時間によって切り替わったりするそうです。ただし解離性同一性障害とは違います。
③中性
「男と女が混ざりあっている」という状態を言います。
両性との違いは独立しているというよりは混ざったような状態であることです。
④無性
「男、女というラベルに当てはまらない」という状態を言います。
性別がない、というよりは男女には当てはまらないという意味です。
⑤その他
「上記に当てはまらない」状態を言います。
3つ以上の性自認がある、そもそも性自認という概念がない(わからない)といったような状態があります。
断っておきますと上記で紹介した本にはもう少し違う形で書いておりますのでこの記事は作者の意図を完全に反映しているわけではありません。ですが本の内容がすべて正しいということもありませんので、ある程度皆様にわかりやすい形の定義を採用しています。
さて、そういうわけでXジェンダーはだいたいこの5つに分けられると言われています。そもそも「その他」があるので分けられているかは微妙ですが。
で?
これどれくらい意味あるんですかね?
なるほど君は「無性」なんだねーってなったとして。別に毎週水曜は無性デーだから映画1000円で見れるわけでもないわけですよ。
ラベリングに意味がないという意見もあります。
カテゴライズを勝手にされることが不快だという人もいます。
じゃあなぜわざわざこんなふうに細分化してまでどこかに当てはめるのか?
一つには仲間を探しやすいということがあります。Xジェンダーという名前がついていることで例えばXジェンダーの集まりを作ることができます。そして自分以外に同じような人がいるということで安心する人もいます。
更に細分化しておけばある程度話が伝わりやすいということがあります。「自分は中性なんですけどその中でもなんとなく女性が強いです」とか。用語が共有されていればあとは細かい部分を説明するだけで済みますからね。
これが良いこと。そして気をつけてほしいのがここに当てはまらない、当てはめてほしくない人はたくさんいるということです。
つまりこれだけでわかったような気になるのが一番「危険」だということです。
「ノンセクなのー?じゃあAVとか見ないんだねー!」とか言われると私ちょっとだけイラッとします。いやそういう人もいるけども・・・勝手に決めつけんなよ・・・。ということですね。
Xジェンダーという概念はかなり広く、様々な人がいらっしゃいます。一人ひとりが全然違います。
ですから、相手が話したくない!という場合でなければしっかり個人個人の話を聞かなければなりません。
そして理解しようと務めることが大事です。
たとえわからないとしてもわからないなりに受け止めることが最も重要なことです。「もしかしてこれを聞くのは失礼かもしれない」と思うなら最初に「もし失礼なら申し訳ありませんが」と前置きしましょう。それで怒る人はまあほぼいないでしょう。
相手を決めつけないこと、そして尊重することを意識してお話しましょう。あなたの知らない世界の話が聞けるかもしれません。ただし、もちろん話したくないことは無理に聞き出したりしないで。
興味が湧いたら本買ってみてね!(おっきな本屋なら在庫ありますよ!)
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